横須賀三浦
三浦市の防災情報
三浦半島の南端にあり、北は横須賀市に接し、西は相模湾、東は東京湾、南は太平洋に面しています。面積は31.44km²、海岸線は総延長57.257km余りで屈曲に富み、主要部分は宮田台地・三浦海食台地からなり、台地の間を縫うように低地が並走しています。
- もとにした計画
- 三浦市地域防災計画 地震災害対策計画編令和5年3月修正三浦市地域防災計画 風水害等災害対策計画編令和5年3月修正三浦市地域防災計画 資料編令和7年4月改訂(市のページの表記は令和7年度修正)
- 確認日
- 最大津波高さ
- 15.4m
- T.P.(東京湾平均海面)からの高さ。最大波の到達は11分(相模トラフ沿いの海溝型地震 中央モデル)。海岸保全区域等以外のがけ地等を含めると、城ヶ島で24.9m
- 神奈川県「津波浸水想定について(解説)」表1 p.14
- 用意すること強い揺れや長くゆっくりした揺れを感じたら、津波警報や避難指示を待たずに高台や津波避難ビルへ向かえるよう、事業所ごとの避難先と経路を決めておく(地震災害対策計画編 第4章第18節 p.135)
- 全壊(大正型関東地震・冬18時)
- 2,170棟
- 重複を考慮した値。半壊4,770棟(県 令和7年調査)。市の計画(平成25〜26年度の県調査)では全半壊8,650棟
- 神奈川県 地震被害想定調査 資料1 p.10、地震災害対策計画編 p.7
- 用意すること建物の耐震性と、棚・設備の固定を確かめる(地震災害対策計画編 第1章第4節3⑵ p.9)
- 観光客の帰宅困難者(直後)
- 11,540人
- 県 令和7年調査。神奈川県西部地震を除く各地震で同じ値。通勤・通学の帰宅困難者は1,320人
- 神奈川県 地震被害想定調査 資料1 p.51
- 用意すること来客や観光客を施設内にとどめるか、指定避難所へ誘導するかの手順を決めておく(地震災害対策計画編 第4章第4節6⑵イ p.104)
- 観光来遊客数(令和6年)
- 4,514千人
- 市の推計(延宿泊客276千人・延日帰り客4,238千人)。計画は、沿岸部の海水浴場等でピーク時には1日数万人の観光客を迎えるとしている
- 三浦市の統計【8】観光 2、地震災害対策計画編 p.36
- 用意すること繁忙期の来客数を前提に、津波警報が出たときの避難誘導と、帰れなくなった来客への対応を決めておく(地震災害対策計画編 第2章第10節 p.36)
- 土砂災害警戒区域
- 179区域
- すべて急傾斜地の崩壊(令和8年3月17日現在)。市の計画(令和5年3月)では、うち土砂災害特別警戒区域は169区域
- 神奈川県 土砂災害警戒区域等告示図書(三浦市)、地震災害対策計画編 p.28
- 用意すること事業所・倉庫・現場が区域にかかっていないか、防災マップや県の土砂災害情報ポータルで確かめる
自社の所在地で確かめる
このページは市全体の情報です。事業所・倉庫・現場の場所で何が想定されているかは、次の手順で確かめてください。
- 三浦市防災マップ(2024年度版)の詳細図①〜⑨で、事業所の場所と、近くの避難所・津波避難ビル・津波避難階段・土砂災害(特別)警戒区域を確かめる
- 津波ハザードマップと高潮ハザードマップで、事業所の場所の浸水の深さを色で確かめる。洪水と内水(雨水出水)のハザードマップは、国・県の洪水浸水想定区域図に市が含まれていないため作られていない
- 土砂災害(特別)警戒区域の範囲は、神奈川県土砂災害情報ポータルでも確かめられる
- 国土交通省の「重ねるハザードマップ」でも、同じ場所の想定を重ねて確かめられる
- 三浦市防災マップ2024年度版。PDF3分冊(詳細図①〜⑨はP14〜31)
- ハザードマップについて(三浦市のハザードマップ作成状況)高潮・津波・土砂災害のマップ。洪水・雨水出水はなし
- 三浦市津波ハザードマップ
- 神奈川県土砂災害情報ポータル
- ハザードマップポータルサイト(重ねるハザードマップ)
- 自然災害リスクマップで住所から調べる洪水・内水・土砂災害などの想定を、地点ごとにまとめて表示します
- 拠点リスク確認本社・倉庫・現場など、複数の拠点の想定を一覧表で比べます
拠点リスク確認で、自社の拠点を調べる住所を入れると、拠点ごとの地図と想定、確かめることをまとめて表示します。印刷して社内の資料にもできます。
三浦市の自然災害リスクマップ
地図を準備しています
凡例洪水
洪水(想定最大規模)
- 0.5m未満
- 0.5〜3m
- 3〜5m
- 5〜10m
- 10〜20m
- 20m以上
土砂災害(警戒区域・特別警戒区域)
- 警戒区域(急傾斜地の崩壊)
- 特別警戒区域(急傾斜地の崩壊)
- 警戒区域(土石流)
- 特別警戒区域(土石流)
- 警戒区域(地すべり)
- 特別警戒区域(地すべり)
津波(浸水想定)
- 0.3m未満
- 0.5m未満
- 0.5〜1m
- 0.5〜3m
- 3〜5m
- 5〜10m
- 10〜20m
- 20m以上
高潮(浸水想定区域)
- 0.3m未満
- 0.5m未満
- 0.5〜1m
- 0.5〜3m
- 3〜5m
- 5〜10m
- アンダーパス・地下道
- 浸水しやすい道路(市の資料)
- 点線の縁は、位置が目安のもの
地図の上の「洪水」「内水」などを押すと、地図に重ねる想定が切り替わります。地図をクリックしても調べられます。入力した住所は、位置を調べるために国土地理院の住所検索に送られます。調べた地点の緯度・経度は、国土地理院・防災科学技術研究所の公開APIに送られます。当サイトには送られず、保存もしません。
事業所・倉庫・現場の場所を調べると、地震の揺れの確率と、洪水・土砂災害・津波・高潮の想定をまとめて表示します。
出典:「ハザードマップポータルサイト」(https://disaportal.gsi.go.jp/)の配信タイル(2026.09.26に利用)、 防災科学技術研究所「J-SHIS 地震ハザードステーション」(確率論的地震動予測地図 2024年版・平均ケース、表層地盤)、国土地理院「浸水ナビ」をもとに当サイトが作成。 背景地図:OpenFreeMap © OpenMapTiles、地図データ © OpenStreetMap contributors。 地点の区分は、タイルの色から当サイトが読み取ったもので、国や自治体の判定ではありません。不動産取引の重要事項説明には使えません。
概要
事業所がまず確認すること
- 市の地震災害対策計画編(令和5年3月)は、平成25〜26年度の県調査をもとに6つの地震を想定し、備蓄は南海トラフ地震の想定を参考に定めるとしている。県の令和7年調査の市の値はこのページの図に出している。社内で使うときは、どちらの資料の数値かを添える
- 市は南海トラフ地震防災対策推進地域と津波避難対策特別強化地域に含まれる。津波・高潮ハザードマップで、事業所から高台・津波避難ビル・津波避難階段までの経路を確かめる。南海トラフ地震の津波で30cm以上の浸水が予想される区域で、病院や百貨店など法令に定める施設・事業を管理運営する者は、南海トラフ地震防災対策計画の作成が必要
- 国の道路冠水注意箇所の一覧に市内の箇所はなく、市の防災マップにもアンダーパスや冠水箇所の印はない。計画は、国道134号・県道26号が途絶すると孤立化する可能性があるとしている。通勤・配送の代替手段と、止まったときの在庫を考えておく
想定されている災害
- 地震市の計画の想定(平成25〜26年度の県調査)では、市内の震度は大正型関東地震で6弱〜6強、都心南部直下地震と三浦半島断層群の地震で5強〜6弱。市内と周辺に三浦半島断層群(主部の衣笠・北武断層帯と武山断層帯、南部の南下浦断層・引橋断層)がある地震災害対策計画編 p.2・p.7
- 津波県の津波浸水想定では、最大津波高さはT.P.15.4m(最大波の到達11分)、がけ地等を含めると城ヶ島で24.9m。最大浸水面積は5.8km²(元禄関東地震)。市は南海トラフ地震津波避難対策特別強化地域に含まれる。津波災害警戒区域は未指定神奈川県「津波浸水想定について(解説)」表1 p.14・表3 p.27、三浦市 ハザードマップ作成状況のページ
- 風水害東京湾沿岸(平成31年4月)と相模灘沿岸(令和3年5月)に、想定し得る最大規模の高潮による高潮浸水想定区域が指定されている。市は高潮ハザードマップを作成している三浦市「高潮浸水想定区域の指定について」、ハザードマップ作成状況のページ
- 風水害国・県の洪水浸水想定区域図に市が含まれていないため、洪水と雨水出水(内水)のハザードマップはない。市内の河川は準用河川1・普通河川26の計27河川三浦市 ハザードマップ作成状況のページ、風水害等災害対策計画編 p.21
- 土砂災害土砂災害警戒区域は179区域(すべて急傾斜地の崩壊)。市の計画では、うち土砂災害特別警戒区域169区域、急傾斜地崩壊危険区域42区域神奈川県 土砂災害警戒区域等告示図書(三浦市、令和8年3月17日現在)、地震災害対策計画編 p.28
- 富士山噴火・降灰市に被害を及ぼすおそれのある火山は箱根山と富士山。富士山の火山災害警戒地域に三浦市は指定されていない。市は、2cm以上の降灰が想定される範囲では屋内退避準備を呼びかけるとしている風水害等災害対策計画編 第3編 p.146・p.156
業種ごとに見るべきところ
自社の業種を開いてください。
物流3項目
- 計画は、国道134号と県道26号が南北の主要幹線で、途絶すると孤立化する可能性があり、沿岸部も県道215号が途絶すると主要な幹線がなくなるとしている(地震災害対策計画編 p.22)
- 三崎漁港の一部は耐震岸壁として整備され、災害時の海上輸送路の拠点とされている(p.22)。市は、道路等を利用した輸送を補完するため海上の輸送ルートも活用するとしている(p.151)
- 市が管理する漁港区域などの防潮扉は、高潮・波浪の警報や津波の注意報・警報が発表されたときに閉鎖される(風水害等災害対策計画編 p.23)。漁港の近くで荷さばきや保管をする事業所は、閉鎖後の動線を確かめておく
小売2項目
- 旅館・ホテル等の宿泊施設や商業施設等、不特定多数の者が利用する施設の管理者は、施設利用者の混乱を防ぐため自らの施設機能を十分活用し、必要に応じて地域の指定避難所に誘導するとされている(地震災害対策計画編 p.104)
- 市は、南海トラフ地震に関連する情報が発表された場合は観光客等に帰宅を促し、観光協会や観光事業者の協力を得て警報等の情報を提供するとしている(p.36)
製造2項目
- 市内の危険物施設は92施設(令和4年4月1日現在)。各事業所は施設等の耐震化、緊急保安体制の確立、防災訓練などを行い、県の津波浸水想定図等を踏まえて二次災害の防止に努めるとされている(地震災害対策計画編 p.4・p.33)
- 計画は、既成市街地の多くに木造家屋の密集や住工の混在がみられるとしている(p.4)。建物の耐震性と、火気・設備の転倒防止を確かめる
建設2項目
- 土砂災害警戒区域は179区域で、すべて急傾斜地の崩壊。現場や資材置き場が区域にかかっていないか確かめる
- 市は三浦建設業認可組合・三浦市建設業土木協会・三浦市建設業協会などと災害時の協定を結んでいる(資料編 1-11 p.11)
介護・福祉2項目
- 高潮浸水想定区域や土砂災害警戒区域にあり資料編(13-8)に名称が載る要配慮者利用施設は、避難確保計画を作成し、訓練を実施する。計画と自衛水防組織の構成員等は市に報告する(風水害等災害対策計画編 p.20、地震災害対策計画編 p.28〜29、資料編 p.90〜91)
- 沿岸部の社会福祉施設等は、津波発生時の避難対応を含めた非常災害対策計画等を作成し、津波を想定した避難訓練を実施する。人命に関わる重要施設の管理者は、発災後72時間の事業継続が可能な非常用電源の確保に努める(地震災害対策計画編 p.26・p.56)
地震
市の地震災害対策計画編(令和5年3月)は、県が平成25〜26年度に実施した地震被害想定調査の結果を踏まえ、6つの地震を市の想定地震と位置付けています。備蓄は、最も切迫性の高い南海トラフ地震の被害想定を参考に定めるとしています。
都心南部直下地震南海トラフ巨大地震大正型関東地震
建物の全壊(棟)
事業所の建物・設備
死者(人)
従業員・来客の安全
避難者(1〜3日目)(人)
従業員の生活と出勤
断水(直後)(人)
飲み水・トイレ・製造用水
停電(最大)(軒)
電気で動く設備・通信
都市ガスの供給停止(件)
熱源・空調・製造設備
表で見る
| 項目 | 都心南部直下地震 | 南海トラフ巨大地震 | 大正型関東地震 |
|---|---|---|---|
| 建物の全壊(棟) | 20半壊 600棟 | 250半壊 920棟 | 2,170半壊 4,770棟 |
| 死者(人) | 0重症者 0人 | 0重症者 0人 | 810重症者 20人 |
| 避難者(1〜3日目)(人) | 650うち避難所 390人 | 2,190うち避難所 1,460人 | 7,680うち避難所 4,810人 |
| 断水(直後)(人) | 1,460復旧まで 9日 | 10未満復旧まで 1日 | 10,100復旧まで 9日 |
| 停電(最大)(軒) | 2,680 | 12,400 | 11,100 |
| 都市ガスの供給停止(件) | 10未満 | 10未満 | 10未満 |
棒の長さは、項目ごとに比べています。「10未満」は県の表で「*」(1以上10未満)とされているもの。数値は1の位を四捨五入した値です。参考扱いの元禄型関東地震・相模トラフ沿いの最大クラスの地震は載せていません。
神奈川県「地震被害想定調査報告書(令和7年3月)」資料1 市区町村別の被害(p.10・p.30〜37・p.39〜40・p.58〜61・p.67・p.64)
- 都心南部直下地震復旧完了まで 9日
- 南海トラフ巨大地震復旧完了まで 1日
- 大正型関東地震復旧完了まで 9日
飲み水だけでなく、トイレ・手洗い・製造や清掃に使う水が止まります。従業員の水の備えと、水が要る業務の止め方を、断水が上の日数続く前提で決めておきます。
表で見る
| 想定地震 | 直後 | 1日後 | 4日後 | 30日後 | 復旧完了 |
|---|---|---|---|---|---|
| 都心南部直下地震 | 1,460人 | 1,140人 | 760人 | 0人 | 9日後 |
| 南海トラフ巨大地震 | 10未満人 | 0人 | 0人 | 0人 | 1日後 |
| 大正型関東地震 | 10,100人 | 10,710人 | 6,510人 | 10未満人 | 9日後 |
神奈川県「地震被害想定調査報告書(令和7年3月)」資料1 市区町村別の被害(上水道の被害 p.58〜61)
区内(市内)の250mメッシュ 412個(境目にかかるメッシュを除く)を、県の震度分布から当サイトが数えた割合です。場所ごとの震度は「自然災害リスクマップ」や拠点リスク確認で確かめてください。
神奈川県「地震被害想定調査(令和7年3月)」震度分布図(シェープ)、CC BY。当サイトが集計
三浦市地域防災計画 地震災害対策計画編 第1章第3節 p.6〜7(平成25〜26年度 神奈川県地震被害想定調査による)
平成25〜26年度調査との比較を見る
平成25〜26年度調査(市の計画のもと)令和7年調査冬・平日18時の条件(津波による人的被害はどちらも深夜0時発災)。市の計画は全壊と半壊を合わせた棟数で示しているため、令和7年調査も資料1の全壊棟数と半壊棟数(重複を考慮)を編集部で足した値にした
全半壊(棟)
死者(人)
表で見る
| 項目 | 想定地震 | 平成25〜26年度調査 | 令和7年調査 |
|---|---|---|---|
| 全半壊(棟) | 都心南部直下 | 720 | 620 |
| 全半壊(棟) | 三浦半島断層群 | 520 | 470 |
| 全半壊(棟) | 神奈川県西部 | 490 | 270 |
| 全半壊(棟) | 東海 | 1,650 | 940 |
| 全半壊(棟) | 南海トラフ巨大 | 1,970 | 1,170 |
| 全半壊(棟) | 大正型関東 | 8,650 | 6,940 |
| 死者(人) | 神奈川県西部 | 150 | 10 |
| 死者(人) | 東海 | 20 | 0 |
| 死者(人) | 南海トラフ巨大 | 60 | 0 |
| 死者(人) | 大正型関東 | 2,470 | 810 |
地震災害対策計画編 p.6〜7、神奈川県 地震被害想定調査 資料1(令和7年3月)p.10・p.32〜35
くわしい数値と前提(5項目)
- 2つの調査は時期も手法も異なるため、差をそのまま被害の増減とは読めません。
- 市の計画は、都心南部直下地震と三浦半島断層群の地震の死者数を示していないため、死者の図に入れていません。
- 市の計画の想定では、津波は三浦半島断層群の地震で最大1〜3m、神奈川県西部地震・東海地震・南海トラフ巨大地震で最大3〜5m、大正型関東地震で最大5〜10mとされています(p.7)。
- 三浦半島断層群主部の衣笠・北武断層帯は、最新活動時期が6〜7世紀、再来間隔が1,900〜4,900年とされています(p.2)。
- 海岸線の低地は沖積層で、砂層の分布もみられるため、地盤の液状化を起こす可能性があるとされています(p.2)。
風水害・冠水
市内には洪水浸水想定区域がなく、洪水と内水(雨水出水)のハザードマップは作られていません。地図がないことは、浸水が起きないという意味ではありません。市の資料編には、初声入江地区・市営白須住宅地区・宮川町などの床上・床下浸水が記録されています。東京湾沿岸と相模灘沿岸には高潮浸水想定区域が指定されています。国の道路冠水注意箇所の一覧に市内の箇所はありません。
国の資料には、三浦市の箇所は掲載されていません。
国土交通省関東地方整備局「道路冠水注意箇所マップ【神奈川県】」令和8年6月1日作成
自治体独自の一覧は見つからず(2026年9月26日)
照合した資料:三浦市防災マップ(2024年度版)の凡例と詳細図①〜⑨、三浦市高潮ハザードマップ・津波ハザードマップの凡例、資料編 13-7「過去の浸水被害状況」、市の「出水期について」のページ
照合の結果をくわしく見る
国(関東地方整備局)の道路冠水注意箇所の一覧に三浦市の箇所はありません。三浦市防災マップの凡例(避難所・福祉避難所・帰宅困難者一時滞在施設・津波避難ビル・津波避難階段・ヘリポート・土砂災害(特別)警戒区域など)と詳細図、高潮・津波ハザードマップの凡例には、アンダーパスや冠水箇所の印はありませんでした。市は洪水・雨水出水(内水)のハザードマップを作っていません。資料編の「過去の浸水被害状況」は建物の浸水の記録で、道路の冠水箇所は示されていません。市の「出水期について」のページは、局地的大雨による事故の例としてアンダーパスの冠水を挙げ、大雨時に浸水する低地の路上の看板に注意するよう呼びかけています(場所の一覧はありません)。国の一覧で隣の横須賀市にある箇所は国道16号 本町三丁目交差点付近(No.121)の1か所で、三浦市との境の近くではありません。
- 津波県の津波浸水想定では、最大津波高さはT.P.15.4m(最大波の到達11分)、がけ地等を含めると城ヶ島で24.9m。最大浸水面積は5.8km²(元禄関東地震)。市は南海トラフ地震津波避難対策特別強化地域に含まれる。津波災害警戒区域は未指定神奈川県「津波浸水想定について(解説)」表1 p.14・表3 p.27、三浦市 ハザードマップ作成状況のページ
- 風水害東京湾沿岸(平成31年4月)と相模灘沿岸(令和3年5月)に、想定し得る最大規模の高潮による高潮浸水想定区域が指定されている。市は高潮ハザードマップを作成している三浦市「高潮浸水想定区域の指定について」、ハザードマップ作成状況のページ
- 風水害国・県の洪水浸水想定区域図に市が含まれていないため、洪水と雨水出水(内水)のハザードマップはない。市内の河川は準用河川1・普通河川26の計27河川三浦市 ハザードマップ作成状況のページ、風水害等災害対策計画編 p.21
- 土砂災害土砂災害警戒区域は179区域(すべて急傾斜地の崩壊)。市の計画では、うち土砂災害特別警戒区域169区域、急傾斜地崩壊危険区域42区域神奈川県 土砂災害警戒区域等告示図書(三浦市、令和8年3月17日現在)、地震災害対策計画編 p.28
想定の前提と避難場所(4項目)
- 市の計画は、近年は1時間100mmを超える集中豪雨が発生しているとし、河川改修は時間50mm(10年確率)に対応できる改修を実施しているとしています(風水害等災害対策計画編 p.20)。
- 丘陵部の農地から流出した土砂が中小河川の川床に溜まり、市街地にも流入しているとされています。大雨のあとに畑などの土砂が道路に流れ出し、側溝を埋めて排水機能が失われる例もあるとして、市は土地の所有者に流出防止を求めています(風水害等災害対策計画編 p.17、土木課「道路の注意事項について」)。
- 資料編の「過去の浸水被害状況」には、初声入江地区・市営白須住宅地区・宮川町などの床上・床下浸水が記録されています(資料編 p.89)。
- 高潮浸水想定区域は、我が国既往最大規模の台風を想定し、堤防等の決壊を見込んで設定されています(市「高潮浸水想定区域の指定について」)。
帰宅困難者
市内を京浜急行 久里浜線が通り、市内の駅は三崎口駅と三浦海岸駅の2駅です。計画は事業所に「むやみに移動を開始しない」という基本原則を周知し、交通機関の復旧の見通しが立たない場合は、事業所建物や周辺の被災状況を確認のうえ従業員等を一定期間事業所内に留めておく必要があるとしています。多くの観光客への対応も課題とされています。
観光客の帰宅困難者(直後)
11,540人
県 令和7年調査。1日後は大正型関東地震で7,840人
神奈川県 地震被害想定調査 資料1 p.51
通勤・通学の帰宅困難者(直後)
1,320人
県 令和7年調査。1日後は大正型関東地震で900人
神奈川県 地震被害想定調査 資料1 p.51
市外へ通勤・通学する人(15歳以上)
9,639人
うち通勤8,624人・通学1,015人。市外から市内へは4,478人(令和2年国勢調査)
風水害等災害対策計画編 第1編第2章第2節 p.3
三浦市の統計【11】交通・運輸 3 三浦海岸駅・三崎口駅乗降人員(資料:京浜急行電鉄株式会社)の令和6年度の値 2024年度
帰宅困難者の受け入れ先(一時滞在施設など)
三浦海岸駅の近く
- マホロバマインズ三浦
油壺・小網代
- ホテル京急油壺観潮荘
- 三浦市社会福祉協議会 暖館
三浦市高潮ハザードマップ・津波ハザードマップの「帰宅困難者一時滞在施設」の記号が付いた施設(編集部が地図上で確かめた3か所。場所の分け方は編集部が地図から付けた)。資料編 4-1 地区別避難先一覧(p.38)では、マホロバマインズ三浦が「帰宅困難者」とされている
くわしい数値と前提(3項目)
- 市の計画は、観光客の帰宅困難者に対して、市内の民間施設の借用など、一時的な避難施設を協定等により確保するとしています(地震災害対策計画編 p.36)。市はマホロバ・マインズと、帰宅困難者等避難所としての施設提供の協定を結んでいます(資料編 1-11 p.11)。
- 市は、事業所等が従業員などを一定期間とどめるために必要な水・食料・物資等の備蓄や、大型の什器・備品の固定を啓発するとしています(地震災害対策計画編 p.53)。
- 県は、市の要請等を受けて、駅周辺の県所管施設を帰宅困難者用一時滞在施設として開設し、飲料水等を提供するとされています(地震災害対策計画編 p.104)。
地域防災計画が事業所に求めていること
計画の本文を要約しています。正確な文言は、記載箇所の原文で確認してください。
- 01日ごろから、管理する施設・設備の耐震性の確保、食料・飲料水等の備蓄、消火・救出救助等の資機材の整備に努め、従業員の防災訓練や防災に関する研修を積極的に行う地震災害対策計画編 第1章第4節3⑵「事業所」p.9
- 02地震対策の責任者を定め、地震が発生した場合の従業員のとるべき行動を明確にする。燃料・電力等重要なライフラインの供給不足への対応、取引先とのサプライチェーンの確保など、事業継続上の取組を継続的に行う同 p.10
- 03地震が発生した場合は、従業員等の安全を確保し、従業員等が帰宅困難者にならないような措置を講ずる。地域住民・自主防災組織と連携して、情報の収集・伝達、消火、救出救助、応急手当、避難誘導等を行う同 p.10
- 04自らの自然災害リスクを把握し、災害時に重要業務を継続するための事業継続計画(BCP)を策定するよう努める。防災体制の整備、防災訓練、事業所の耐震化・耐浪化、融資枠の確保等による資金の確保、予測被害からの復旧計画の策定と各計画の点検・見直しなど、事業継続マネジメント(BCM)に取り組む地震災害対策計画編 第3章第16節4⑴ p.74(風水害等災害対策計画編 p.70にも同様の記載)
- 05市は、事業所ごとの防災マニュアルや業務継続計画(BCP)の作成、施設・設備の耐震化や機能の分散化、防災資機材や食料等の備蓄、各種訓練の実施を、地域の経済団体と協力して周知・徹底する同 4⑶ p.74
- 06発災後は「むやみに移動を開始しない」。施設の安全が確保できた場合は、公共交通機関の運行情報等から施設利用者が安全に帰宅できることを確認できるまで建物内に留めるよう努め、施設内の要配慮者には特に対応を徹底する地震災害対策計画編 第4章第4節6⑵ア p.104
- 07南海トラフ地震臨時情報が発表された場合は、日頃からの地震への備えを再確認するなど警戒レベルを上げ、できる限り事業の継続に努める。大規模地震に備えたBCPを確認し、未策定の企業は策定に努める地震災害対策計画編 第6章第2節 p.157
- 08南海トラフ地震の津波で30cm以上の浸水が予想される地域内で、法令に定める施設・事業を管理運営する者は、南海トラフ地震防災対策計画を作成して県知事等に提出し、写しを市長に送る三浦市「南海トラフ地震防災対策計画の作成について」(南海トラフ地震特別措置法 第7条)
- 09危険物施設等の事業所は、施設等の耐震化、緊急保安体制の確立、防災訓練の実施、防災資機材の整備など、火災・爆発等の被害の発生・拡大を防ぐ措置を行う地震災害対策計画編 第2章第8節2 p.33
- 10一定の地区内の自発的な防災活動に関する地区防災計画について、住民等から素案の提案があり必要と認められるときは、市は地域防災計画の中に位置付ける地震災害対策計画編 第3章第16節2⑶ p.74
支援・確認先
BCPづくりに使える制度
三浦市
神奈川県中小企業制度融資のうち、事業振興融資・小口零細企業保証資金・小規模クイック融資・創業支援融資・事業承継関連融資を利用した市内の中小企業者に、神奈川県信用保証協会に払い込んだ保証料の2分の1(限度額5万円)を補助する。申請は金融機関の窓口で融資手続と併せて行う。担当は経済部観光商工課(046-882-1111 内線77440)
三浦商工会議所・三浦市
小規模事業者支援法にもとづき、三浦商工会議所と三浦市が共同で作成した計画。令和5年9月14日に県の認定を受け、計画期間は令和5年9月14日から令和10年3月31日まで(県の一覧、2026年8月18日更新)
神奈川県
県内に事業所がある中小企業者等に専門家を無料で派遣。原則3回以内(リスクファイナンス判断シートを使う場合は4回以内)。申込先は公益財団法人神奈川産業振興センター(045-633-5200)
神奈川県
BCPの策定やBCPに基づく対策を行う中小企業者等、事業継続力強化計画(連携計画を含む)の認定を受けた中小企業者等が対象。融資限度額8,000万円(計画の認定を受けた場合はそれぞれ別枠で8,000万円)、融資利率2.0%以内、期間は運転資金1年超10年以内・設備資金1年超15年以内(令和8年度 制度融資一覧表)。市の信用保証料補助の対象融資には含まれていない
中小企業庁
中小企業者等が事業継続力強化に関する計画を作成し、経済産業大臣の認定を受ける制度。県のBCP策定支援融資では、認定を受けた中小企業者等は別枠8,000万円の対象になる(令和8年度 制度融資一覧表)
三浦商工会議所
三浦商工会議所
市の計画では、市が行う商工業関係の被害状況調査と応急対策への協力、救助用物資・復旧資材の確保への協力を担う団体とされている(地震災害対策計画編 p.14)。市は、災害発生時に中小企業等の被害状況を把握できるよう、あらかじめ商工会議所等と連携体制を構築するとしている(p.150)
三浦市の確認先
- 三浦市地域防災計画地震災害対策計画編・風水害等災害対策計画編(令和5年3月修正)、資料編(令和7年度修正)
- 三浦市防災マップ
- 三浦市津波ハザードマップ
- 高潮浸水想定区域の指定について三浦市の高潮浸水想定区域図と、県の東京湾・相模灘沿岸のページへのリンク
- ハザードマップについて(三浦市のハザードマップ作成状況)高潮ハザードマップ・土砂災害ハザードマップのPDFもここから
- 土砂災害(特別)警戒区域について
- 南海トラフ地震防災対策計画の作成について浸水想定区域の範囲、作成義務者の一覧表、作成の手引と作成例、提出様式
- 南海トラフ地震臨時情報が出たときの事業所の対応(このサイトの記事)三浦市は推進地域と津波避難対策特別強化地域の両方に含まれる
- 要配慮者利用施設における避難確保計画の作成について
- 防災情報メールサービス(三浦市)市内99か所の防災行政無線の放送内容をメールで届ける
- 防災行政無線の放送内容について
- その他 災害緊急情報(関係機関リンク)気象・土砂災害・停電・京急の鉄道とバスの運行情報へのリンク
- 地区防災計画ライブラリ(内閣府)関東2026年9月26日時点で三浦市の計画は載っていない。地区防災計画は地区の居住者と事業者が作成・提案でき、事業所も地区の訓練や計画づくりに参加できる
三浦市の家庭向けの防災の補助金
三浦市の制度は、防災備蓄診断ではまだ確認できていません。県内のほかの自治体の制度は一覧で見られます。
出典:同じ運営者の家庭向けサイト「防災備蓄診断 神奈川県の防災補助金」(制度ごとに自治体の公式ページで確認。当サイトへの反映 2026年9月29日)。金額や受付期間は年度で変わるので、申請の前に自治体に確かめてください。
出典(20件)
- 三浦市防災会議 令和5年3月三浦市地域防災計画(地震災害対策計画編)紙面の頁(PDFのページ=紙面+3)。p.2〜10・p.14・p.22・p.24〜29・p.33・p.36〜37・p.52〜53・p.56・p.74・p.104・p.135・p.150〜151・p.157
- 三浦市防災会議 令和5年3月三浦市地域防災計画(風水害等災害対策計画編)紙面の頁(PDFのページ=紙面+6)。p.3・p.7・p.12・p.17・p.20〜21・p.23・p.70・p.146・p.156
- 三浦市防災会議 令和7年4月改訂三浦市地域防災計画 資料編紙面の頁(PDFのページ=紙面+4)。1-11 p.10〜11、4-1 p.38、13-7 p.89、13-8 p.90〜91
- 神奈川県 令和7年3月神奈川県地震被害想定調査 資料1 市区町村別被害想定結果一覧PDF p.10・p.32〜35・p.51(三浦市の行)
- 神奈川県 平成27年3月津波浸水想定について(解説)表1 p.14、表2 p.16、表3 p.27(三浦市の行)
- 神奈川県 令和8年3月17日現在土砂災害警戒区域等告示図書(三浦市)
- 三浦市三浦市防災マップ(2024年度版)凡例、マップ詳細図①〜⑨(P14〜31)
- 三浦市三浦市高潮ハザードマップ凡例と地図面(帰宅困難者一時滞在施設の記号)
- 三浦市三浦市津波ハザードマップ
- 三浦市 2026年9月7日更新ハザードマップについて(宅地建物取引業者の方はこちらをご覧ください)
- 三浦市高潮浸水想定区域の指定について
- 三浦市出水期について
- 三浦市南海トラフ地震防災対策計画の作成について
- 三浦市 令和6年度の値三浦市の統計(【8】観光、【11】交通・運輸)
- 三浦市 土木課道路の注意事項について
- 三浦市 土木課道路損傷のLINE通報制度について
- 三浦市三浦市中小企業信用保証料補助金交付制度
- 国土交通省関東地方整備局 令和8年6月1日作成道路冠水注意箇所マップ【神奈川県】
- 神奈川県 2026年8月18日更新小規模事業者支援法に基づく「事業継続力強化支援計画」について
- 神奈川県 2026年4月1日現在令和8(2026)年度神奈川県中小企業制度融資一覧表